色即是空のフレーズで有名な般若心経に代表されるように、日本では仏教が広まっています。しかし、実は仏教のおおもとであるお釈迦さまは「色即是空」とは言っていない可能性が高いとのことです。
「本来のお釈迦様の仏教」は合理的・科学的でした。自分以外の外側の存在に救いを求めることはなく、徹底した自己成長によって自分を救っていこうとする、まさに「心の筋トレ」のような印象を受けました。一方、日本に広まった「大乗仏教」はお釈迦様がなくなってから数百年後に生まれたものであり、自分以外の外側の存在に救いを求める性質を持っています。その意味では、同じ仏教でありながら、大きく性質の異なるものとなっています。大乗仏教を作り上げた方達が、お釈迦様の仏教を乗り越え、独自の価値を築こうとした意図があったように思います。
日本はほぼ100%大乗仏教ですので、外側の存在に祈り、救いを求めることがごく自然と受け入れられています。しかし、本来の仏教の姿は「他の誰かではなく、自分を頼る」という主旨でした。国になんとかしてもらおう、あの人になんとかしてもらおう、、、今の大乗仏教は素晴らしい面もありますが、一方でそうした他人依存を助長してしまったようにも感じてます。自分の決定の責任は、すべて自分にあります。誰も責任をとってくれません。そこから逃げることなく、真正面から受け入れる。それが本来の仏教の姿のように感じます。